みなさん、こんにちは。
平成30年7月13日、相続に関する法律が大きく変わりました。ただ、相続に関する法律が変わったらしい、ということは知っていても、では自分にとってどう影響があるのか?知っておく必要があるのはどういう内容か?といった具体的な中身のことは、なかなか難しい、という方が多いと思います。
そこで、本コラムでは、相続問題の現場に携わっている当事務所の弁護士の実際の経験をもとに、具体的な事例に沿って、改正された内容について説明をしていきます。
まずは、「基本編」として以下の内容に触れていきます。
テーマ1 これから遺言書を書こうと考えている方へ:遺言の活用がしやすくなりました。
テーマ2 自分の死後残される妻が心配という方へ:配偶者の保護が厚くなります。
テーマ3 相続発生直後に、まとまったお金を引き出したい方へ:手続が緩和されました。
テーマ4 亡くなった方のため、生前に頑張られた方へ:保護が厚くなります。
テーマ5 遺言執行者になった方へ:新ルールをしっかり理解しましょう。
今回の改正は、これで全部ではありません。ただ、「基本編」では、一般の方にとっての重要度とわかりやすさを重視し、特に大切な内容をピックアップすることにしました。
「基本編」の後、「応用編」として、今回の改正のうち、一般の方には少し難しい話、例えば前提として法律知識が必要だったり、専門家向けだったりする内容を取り上げていきたいと思います。
今のところ、予定している内容は以下のとおりです。
テーマ6 遺留分が変わった!:金銭債権化と算定方法の明確化
テーマ7 遺産分割前に遺産が処分されたら?:「みなし遺産」に関する同意の制度
テーマ8 相続と取引の安全:対抗要件に関するルール変更
テーマ9 その他
こちらも、内容は少し難易度が上がりますが、できるだけわかりやすい説明を心掛けてまいります!
それでは、次回はテーマ1、「これから遺言書を書こうと考えている方へ」について書いていきます。ここでは自筆証書遺言の方式緩和がテーマの一つですが、これは他の改正箇所に先駆けて、平成31年1月13日に施行されました。自分で遺言書を書こうと考えている方にとって役に立つ、早めに知っておいた方が良い内容です。ご期待下さい!