離婚の際には,何を取り決めればいいの?

離婚の際に取り決めるべきことは,大きく分けて

「子供のこと」と「お金のこと」

だと思います。

子供のことについては,

・親権をどちらが取得するか
・養育費をいつまでいくら払ってもらうか
・離婚後に子供に会う面会交流をどう取り決めるべきか

等は必須の取り決め事項だと思います。更に細かく言えば,

・将来の学費や医療費等をどう負担すべきか
・お正月やお盆,記念日はどうするか

など,気になることがあれば,しっかり取り決めておくに越した事はありません。

さらに,離婚後の取り決め事項にはなりますが,

  • 子供の戸籍をどうするか
  • 子供の氏をどうするか
  • 父と母のどちらの扶養にするか

など,いざ離婚となると取り決めるべきことがたくさんあります。
更に将来のことで言えば,相続関係をどうするかまで,心配される方も少なくありません。

お金のことについて,有名なのは離婚の際に支払われる慰謝料ですが,実は大きく争いとなり得るのが,財産分与です。財産分与とは,「離婚の際に,夫婦の間にある財産をどう分けるか」の問題ですが,どこまでの財産を,どの割合で分けるかについて争いになることが多くあります。

最近は,よく知られるようになった年金分割も,忘れてはいけない項目です。年金分割については,報酬比例部分と言って,

お給料に比例して払ってきた年金保険料の部分を,
将来年金として受け取る場合に,
原則として婚姻期間の長さに応じて2分の1に分けてもらう

という制度です。年金分割についても,離婚後2年たつと請求できなくなってしまうなど,気をつけていただきたいことがあります。

離婚の際に,最低限取り決めるべきことは,ざっと以上のとおりですが,一つ一つについても,さらに基本知識として知っておいていただきたいことがあります。次回以降,一つ一つの項目について,最低限知っておいていただきたいことをお話していきたいと思います。