金額としては低いことが多いですが、病院に通った場合の交通費も、日数が多くなれば馬鹿にできません。
交通費について保険会社がどこまで負担してくれるのか見ていきましょう。

病院に行く交通費はどうなる?

改めて、交通事故で怪我をした場合の賠償金については、民法709条の不法行為というものが基本になってきます。
この条文によれば、

事故によって怪我をした場合に、
通常支出しなければならない費用については、
保険会社が支払ってくれる

べきことになります。

怪我をすれば、病院に通わなければならないのは当然ですから、

病院に行くためにかかった交通費についても、
通常支出が必要な費用として保険会社が支払ってくれる

ことになります。

問題はどこまで支払ってくれるかですが、極端な話、バスで10分で着くような距離なのに、電車とバスとタクシーを使った分請求しても、これはもちろん支払ってもらえません。
簡単に言えば、

自宅から病院まで、
会社から病院まで、

といった通院に関して、

合理的なルートで通院した場合には、
これにかかった交通費は支給してもらえる

のが原則です。
公共交通機関で、バスと電車で通院するのが合理的なのであれば、バスや電車内の公共交通機関の料金については請求することができます。

車を使ったりタクシーで行った場合は?

車を使って通院した場合には、ガソリンを使っているわけですから、このガソリン代を請求することができます。

裁判所の考え方は、1キロあたり15円

で通院ルートの距離分を算定することになります。

ご存知の通り、ガソリン代についてはずいぶんと値段に増減がありますが、

昔から1日1キロ15円で考えるのが裁判所のやり方であり
法的な考え方

です。
保険会社に対しても、通院ルートの距離をインターネットのマップ等で測って、

通院日数×往復の交通費分

を請求していくことになります。

タクシー利用については注意が必要です。もちろん自分の車で運転するよりもタクシーで行ったほうが楽ですし、バスや電車で通うよりもタクシーのほうが楽であることに間違いはありません。
しかしながら、タクシー代は相当高額になるため、

タクシー利用の必要性が認められないと
請求できない可能性が高い

です。

怪我がひどくて、バスや電車も利用できない、送り迎えをしてくれる家族もいないということであれば、タクシー利用の必要性ありということで、タクシー代を払ってもらえるケースが多いです。また、車を持っておらず、病院まで公共交通機関も存在しないということであれば、タクシー利用の必要性が認められるケースもあります。

いずれにせよ、事前に保険会社の了承をあらかじめ取っておくことがベストですし、仮に了承してもらえない場合は説得や交渉が必要となってきます。また、領収証をもらっていないと支払ってもらえない可能性が高くなるので、必ずタクシーの領収書は保管しておくようにしましょう。